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心感デッサン
2023.2.10
by frogmorton  

寒風が 背中を すり抜け
 破裂 しそうな 曲がる 神経

一度しか 無い 偶然
 真正面に 偉大な 白き 休火山

灰色 映えし 漆黒 烏が
 一羽 ギャーギャー 空を 裂く

今頃 山の麓 我が家 は
 七分の 綿雪に 埋もれ

お辞儀する 笹たち が
 ザザザー と 鳴いて

再び 雪溜まり を 作り
 頭を 上げし 生き物に 成る

正夢は 恐ろしく 卑劣 で
 優しく その後 突き落とし

風車は 悲しく 回る
 閃きで 手を出し 叩かれて

魂 自由に 遊び
 暖め 冷めし 肉体に 戻る

常に 手を 振るのだ
 しくじる "さようなら" と

色褪せた 人工物が
 純白に 覆われ

幼き頃 一面の 広がる 畑は
 一夜にして 白銀に 変わった

満月の ランプ 照らし
 地表 全て 青白く 光り

水晶 の 破片
 変わり行く 景色に 魅とれ

音を 何もかも 吸い取り
 静寂しか 其処に 無く

春の命 は そっと 眠り
 また 力を 溜めて

つんと 鼻に 匂う
 寒梅 に 心 弾ませ

瞼を 開ければ
 いのち が うごめく

神様が かける 魔法に
 我ら は 殉じて

また ひとつ
 未来へと 歩き出さん

言葉 は
 "ありがとう" だけで 良いのだ‥

           

 

   
     

 

  

  
心感デッサン
2023.1.20
by frogmorton  

"霞 日だまりに 背を丸め
 春は まだかと 想いけり"

昨年 より 年を越した
 枯れ葉 は まだ 此処に居て

ぼやけ 輪郭 の 富士
 峰々 も 白く 染まる 頃

冷えた 道筋を 素足で
 歩く 生き物 幾つも 在り

何時しか 人慣れ した 野鳥が
 白黒 尾を 震わせ 寄って来る

梅 の 蕾 も まだ
 膨らまない うちに

春と 混合 させた 霞雲は
 気分屋で 陽を 隠し

黒を ひんやり 縮こませ
 また 喜びを 与えん

温かな 湧水に 歓喜が 挙がる
 魚の まさに 交響曲

隠し事は 何もなかった
 只、 ひたすら 怯え

明日をも 知らぬ 命 と
 彼方より 呼ぶ 未来 が

鮮血 を 夕焼けに 変え
 流れ 出ずる 帰り道

さすらへど さすらへど
 何処に 往くか 運命 の 星

暁 眼を 覚ませば
 我 発掘 されん

皆に 平等たり
 至福和平 が 訪れん事を

只 ひたすら
  願う 者 成り‥     
   
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心感デッサン -短編-
2022.12.11
by  frogmorton  

"我 指折り 数えし 尊人"

寒夜
 気圏風 吹き荒れる時
  いざ 塵 は 晴れ

真月
 澄光 此の 瞳孔に 拡がりし

身体 いっぱい 神銀 滴 浴らば
 叫心 いよいよ 清く 蘇らん
 
『老い往く 枯れ葉群よ
   今宵は 透きとおり
  天へと 昇り 尚 生きろ…』
心感デッサン
2022.10.26
By frogmorton  

煙 沸き立つ 甲斐 の 峰々
 人 の 道 を 我が路 と
『ほうれ』が 尾 を 振りながら 先頭 自慢気に 歩き

節紫 に 根づかん のらぼう
 厳しき 冬 を 堪え忍び
我等 生命 の 糧 と 成り得る

こんなにも 穏やかな 心境 は
 遥か 薄き 澄み渡る
晴れし 秋空 故 であろう

"ひとりは 皆 の ために
  皆 は ひとり の ために"

一本 の 大根 葉 欠片も 残さず
 倹しく 有り難く 頂こう
ふと 懐かしさが 再現された 日

どうして 産まれ
 何のために 生きるのか

あとの 命 は
 全て 貴方に 又 貴女へ 注がれん と
毎日 日々 神様に 願ってゐるのだ

初寒 を 思わせる 北風 が
 足 を すり抜け
今年は 足早に 冬 ぞ 来ぬ

枯れし 葉 の 裏 には
 小さき 虫 が
せっせと 暖どり 冬籠り

此の身の上 のしかかる
 潰れかけた 背負いきれない
重圧 に 

吸い込まれそうな
 光る 薄青 に 溶けて

わたくしは どうしても
 心 赦し
 
はらはらと 涙 を
 流さずには いられないのだ‥   
   
   
   
 
 
   
   
 
  
心感デッサン
2022.9.23
by, frogmorton  

雲 の 吐息 で
 惑星 は 地軸 を 廻る

四兆年前 微生物 の 眼 は
 此の 宇宙 を 映してゐた

細胞郡 肉体 の 群れ
 針穴 若き 喜怒哀楽

白 朱 曼珠沙華 を
 目にて 季節 感じ 拝む

   "魂 の 繋がり"

巡り 廻って
 離れた 手 を 掴まん

醜さも
 憐れみも
   汚れも

洗い落としたならば
 貴方の 傍に かけがえなき

温かい 涙を 流す 人 が
  必ず 居るでしょう

くじけ
 上手くいかず 嘆く時

足元 を 見てごらん
 小さき 大切 が 煌めいてゐる

各々 羽を 広げ
 飛び立つ日々が やってきても

神様は 云うでしょう

『全うに 生き 慈悲深き
  我 が 神道 に 導かん』

地の底 唸り から
 後は 這い上がる のみ


やがては 鎧 を 捨て去り
 ひとつ の 魂 の 集合体


此が
 わたくしの
   祈り で あります‥  


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心感デッサン
2022.9.6
by frogmorton  

"生き物 全て 害虫 に 在らず"

白んだ 眼 から 視える
 清々しい 緑 青 は

淋しき 風情 弧を 描いて
 くすんだ 峰々 の 煙 と化す

切れた 瞼
 拭っても 尚 開かず

膿 いでし 鼻
 呼吸 すら ままならぬ

指 触れし
 顔 発疹 痛々しき

秋空 すっかり  晴れ渡り
 陽射しを 避けた 夜半の虫
 
  rinrin korokoro shinshin

「もうすぐ 冬支度 だよ
 彼岸 が 今やと 待ってゐるよ」

告げては "本来" を 教え
 人は 時節 を 学ぶのだ

西は 雷雲
 残り火 抱きて

東は 鰯雲
 群れ成し 優雅に 泳ぎ

蝉 の 腹 を
 冷たい 風 が 撫で

困難な 危機に 翻弄 され
 もがく 現世 の 死者

"一本 の 矢 は 折れど
 三本 の 矢 は 折れず" を ただただ 信じ

一皮 剥けば どの 老人 も
 楽しく 辛い 過去 が 在り

旋律 を なぞる様に
 澄んだ 瞳 は 十九頃

方々 から 集まりし
 結束 固き 家族 よ

各々 の 青き 魂
 宇宙 より 天上 に

輪廻 の 果て
 未来 栄光

「ひとつ」 線上
  永久に 結ばれん