心感デッサン
心感デッサン
2020.9.10
微かに 破れ 千切れた
血 通わぬ 薄茶 の 破片
違う 季節 しらけた 白空へ
寂しげ 虚無 にて 散らん
理不尽 不合理 を 薪 とし
悔しげな 拳は 何処にも 往けずに
恐れを 知らぬ 子蟻共 は
わたくしの 指に 耳へと 遊び
一握りの 魔力 で 涼風 を
呼ぶが 掠れた 溜め息 と変幻す
呼吸 を 速める 鼓動 に
惹かれた日
『嗚呼…揺るぎなき 時よ 一刻も 早く 我を 連れて行け』
生温かな 雨 を 舐める
日に日に 景色が ぶれて
此の身には 幾つかの 見えぬ
爆弾 を 抱えているのだ
蝉 の 潰れた 瞳 は
我 の 目 ぞ
蜘蛛 よ 腐りし 内臓 は
我 の 膓 ぞ
お前達の 声無き 悲鳴 を
わたくしの 此身体 に 宿す
倒れないやうに 棒切れに成る術
『八転び 七起き』
暫くは 曇天 だらふ
一寸先 しか まさぐれぬ
天 との 音信 が 途絶へた
地にも 立てぬ 空へも 溶けない
どうか 神よ
わたくしを お救い下さい
宇宙の 一部を 切り取ったなら
わたくしは
寒き 薄青 に 染まり
また
暑き 立ち上る 入道雲 に 在り
『自然』 と 『調和』 を
深く、 深く 願っているものである…
0コメント