心感デッサン
2019.7.10
浸透する果たした雫の奥に
惨くも季節を揺らした日々が
思い出の風に足跡が淋しそう
小さな柿の実が鉄の棒の上に
独り踏まれぬ様其処に置かれ
細やかに人の優しさを感じた
吹きわたる波打つ白い雲の下
生まれ死んでいく時の狭間
多色彩が眼に飛び込んでは散り
地から足は浮き
拡散が上下し天はぐるぐる回り 瞳孔は開く
淋しさを振り切って空を見直す
時は無下に肉を皮にし骨にし
見えない秒針をカチリ前に向けて
心象を不安と安堵に混ぜて
草むらはいよいよ背が伸び青く
腕に足に『遊んで』と絡み付き
急ぐ歩調を焦点に合わせ
ポツリ ポツリと鳴り響く
静かなこんな夕暮れは
抱え込んだ笑顔を皆に見せよう
時は止まらない 待って と
叫んでも もう後ろに細道を作る 明日は果てしなく広がる
優しい夜の子守唄も
可愛い顔をした朝日も 皆 皆
消えては生まれ変わる
その流れに溶け込み仲良しになる術
私の髪をかすめて羽ばたく鳥
一生懸命 地を這う蟻
いつかひとつにまあるくなれ
宇宙の灯と成りて
いつまでも 皆 ひとつになれ
細やかな祈りと約束の上で…
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