心感デッサン

2019.7.22

いつもと変わらない風景
 時として変幻するのは
季節の餞別と歓迎のみ

散りゆく儚い褪せた色彩もあれば 
天に向かいし細かな生命が
 湧いては溢れる

ヒトも我らの仲間なのだと
 言わんばかりに
虫柱を至る処に湧き立てる

私は其所で季節の変幻を知るのだが、知らぬ間に細かな生命は
 私の鼻に口に飛び込んでくる

私は偽善なのか罪人なのか
 ひとつでも彼等を
飲み込んでしまった

腹が減ってる訳でもない
 抹消を考えている訳でもない
私は歓喜溢れる命を奪ってしまった

蟻一匹も踏まぬよう注意していた
 ヒトが勝手に決めつけた
『害虫』をも始末せず見送った

あぁ…羽虫よ、許しておくれ
 私はお前さんを食おうなどと
考えてもいなかった

もし、お前さんがお日様に向かって 
または人工物の光に戯れていたなら
私に飲まれることも無かったろうに…
 
待ちに待った巡る季節が訪れ
やっと目を覚まし歓喜の舞を
全身全霊で表し感じていただろうに
 
此の様な私の為に
ひとつの命を犠牲にするなど
考えてもいなかっただろうに…
 
赦せよ 私の体内の一部になる事を…

羽虫よ
 赦せよ 赦せよ… 
             

art chacrol and peam gllary

絵も詩も芸術の全てとして向かいます

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