心感デッサン 2019.9.18

2019.9.18
じめったい薄暗い地下室から 
か細い 小さい ピアノの旋律の段幕 
光もない 其所に幻の月光が射し

生命の始まりと迷える魂の
 戸惑うE単調の人生の告白
其処から羽は生えるのか
 あなたが見える

夕暮れの淡い空が あまりにも
 優しすぎて 私の身も心でさえも 
委ねて溶けてしまいそう
 ふやけて 視界は彼方の世界

身体を痛めつけて その安堵にほっとして 我の魂心 見える未来に倒れる惑い 
まだ届くかな 
初めて瞼を開ける幼子

秋虫よ 吠えて歌え 
全生命を賭けて 受け取るよ 
お前達の 振り返る事も知らぬ 
最初で最期の一瞬の灯火

高く黒い 変幻した緑の群落が
 ザザザーと嘲笑うか 
襲い呪いをかけるのか 
足跡を消し去るよふに 追ってくる

指先を遊ばせて 夕闇が訪れる速さに 
うつつ心感 
人工物の現れる明るさに 
息を吹き返しして 私は何者なのだと問う

羊が立っていた 
私の心身が其所に立っていた 
我の血液を舐めろと云ふ 
空と地が交わった一点の中心

蟻の大群が ひとつに魅了される 
其所には ひとりの神すら宿る 
涙の結晶 眩しく浮き立たせる 
其は天をも突き破る

雲が薄黒くなってきた 
空が落ちてくる 虹とは異なり 
死魂全てが吸い込まれて依存する 
スクリーンの芸術

明日は来る いつも通り手を振り 
『さよなら』 青い雲よ

私に最期の息吹きを与えたなら
 ふわり 優しい透明な澄んだ風が包むだろう… 
    
     

art chacrol and peam gllary

絵も詩も芸術の全てとして向かいます

1コメント

  • 1000 / 1000

  • Taichi Nagayama

    2019.09.19 12:09

    ☺️❤️👍