心感デッサン
2019.10.2
湿地帯は秋空に白き浮き草
鉛筆を走らせるデッサンの様
草は擦れ合いヒュルリ鳴くのだ
その内緒話は秋虫の唄に消される
根なし草は涙に薄れ霞み往く
僕の声は儚くさざ波に奪われ
阿呆、阿呆、生きているのだ
星廻りはパラパラ舞い落ちる
僕は誰かに添わないと朽果てるから
君が必要だ 解るか
カメレオンの変化 まるで
水溜まりに写した投影の様だ
僕の体から足が生えようとしている
死に際に一呼吸をしようと
魚のはらわたを見たか
視野が消えた盲目の白目を見たか
髪を切った
秋風が僕を夕暮れに巻き上げる 声が出ない
眼を潰せ 鼻を棄てろ 耳よ研ぎ澄ませ 足よ登れ 両指よ遊べ
衰えと並行の波よ 僕を惑わせよ
戸惑うカゲロウの如く尽きるまで
いざ行かん 手の平に宿る力
天空へ放て
それこそが自然と共鳴する
最期の行き着く宇宙の果て
鬼子母神なのだから…
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2019.10.02 12:35