心感デッサン
『秋の心象』
イチョウより黄金の光放つ頃
鳥はひと言口ずさみ
しがらみの枠を知らぬと行く宛を見出だし
いざ 飛び立てん 臼紅き夕暮れ
青々とした河原の脇の水草
その色は褪せ 水の冷たさ伝えん
黄金の稲穂 さざ波になりて
赤蜻蛉 無数に飛びし 幻影の絵図
柿もいよいよ底黒く 鳴いて騒ぐ烏
あの電話機に似た原生林も
徐々に赤く また 黄色く
秋の心象 また 風情
誰かわたくしが此処にいるのが
分かるのか
歪んだ風物の切り取ったはしきれより
本当に 分かるのか
此の身は天に 授かりし修業の身
いかに呼吸する術を学ばねば
脳内の糸が裂け 爆竹が音をならし
朱が弾き出されようとも
心身共に生きづらく
わたくしの魂心が放れようとも
此の唄 永久に残らん
全てにおける心象と鼓動を鳴らす
其こそがおのの全てですから…
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2019.10.07 08:06