心感デッサン
心感デッサン2019.11.7
-過去-
替え芯をやっとの思いで見つけた
がむしゃらに無心で線を描く
しかし、其の答えはNoだった
我が道は痛切に伸び縮みした時間の後
あっさり幕を閉じた…
涙でインクが滲む
悔しい訳ではない むしろ
片目をえぐり取られたよふな
そんな錯覚だった
大切な宝物が過去の時と云ふ
風物に変えた
-現在-
耳鳴り 雷雲は 夏の思ひ出を
遠くに映す
其はまるで 忘れられた宝箱のよふに
私は魅とれた
私の命 あと幾つ
茜色の天は 右にゲーテ
左にモネを描いて
私を芯中ににて 運ぶ
嗚呼…こんなにも秋空は
寂しげで かつ 美しい
-未来-
私が遺すものとは
最早 芸術以外には無いだろう
其が貴方にとっても
私にとっても良いことならば
進んで其を差し出しませう
ほんとうとは まこととは
陰で涙した上に成り立つ
素晴らしい本質論であり
明日に架ける橋でも在る
もし 其が貴方でしたれば
こんなにも綺麗な花が咲き
朝夕霜にも負けぬ
草が根を張り
其の進退論も考え
此れから先
繋いでいかん
我と共に歩んだ友の
此れ 心感なり…
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