心感デッサン
心感デッサン2019.12.9
-一等幼稚園-
風になびく草原に
浮いて出た助言者
懐かしき 言霊と茶色の姿
線を辿る 枯れ葉を無下に
引き千切るよふに プツリと消えて
瞬く星が燃え尽きる様
horo horo 3つの箱に引き詰められて
凍てつく流れに
小さく丸まって耐えている
シベリア抑留は 腐った芋を
煮崩したスープ一食
翌朝目覚めると友は永眠していたといふ
長い年月に 掘り起こす赤い記憶
瞳に色が戻る
このよふな行いは 間違っていようか
此処は一等幼稚園
ぬめっとした鯉が絡まる
コロナが曲がった背中に浸透し心地良い
煙を体内の視神経に馴染ませて
三回深呼吸して宵に放つのだ
二つの平行黄色が 列をなす時間
もぐらが呟く 死霊の数は
多々知れない 銀河ほどに
眠っている 君ももうすぐだよ
一部になる
さ迷う影は 線路を見ていて
恐ろしくなり 避けて通った
荷物は みな捨てて逝こうと願ふ
優しい老いた眼差しよ
天からの光が 最期まで
無垢に還る道筋を指し示すよう
私の幸いを懸けて願う…
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