心感デッサン
心感デッサン2020.2.8
-忘却-
宛のない闇の夜明け
醒めぬアンテナ
血が止まった 四肢に
黒き『温』だけ味方して
ガタゴト…がたごと…
オレンジの箱に詰め込まれた
昨日の初めてが 蔓延する
100万回 新しい呪文 拝む術
冬が 陽射しに 掻き消され
バサバサ…ばさばさ…
淡い夕日に 一子乱れず群れをなす
無数の 小さき渡り鳥
音符の棒は 必然
同じ方向に驚惑
スタスタ…すたすた…
誉めても 悲しんでも
此所の掟は 秒刻みで リセット
『必要』と 溜め込んだ
宝物は ゴミへと変わる
ガタガタ…がたがた…
一瞬 甦る まともな魂
薄ら 開眼した瞼の幅に
白い蒸気の線は
空を二層に割ったのだ
がちゃがちゃ…ガチャガチャ…
目に文字を書き 汗は吹き出し
小さき 黒点よ 其の年輪は
何もかも 忘却する この事実
私の胸を 淋しく凍えさせる
コンニチハ…こんにちは…
母の名を 見失い 天が与えた
ありがたい 笑顔 名残月
食べ物は 行動すら物質化し
傾けた耳も 微弱の意味不明と化す
オ元気デ…お元気で…
誘いかける 無垢な光の世界よ
強制 硬い脳みそを支配する現実よ
何故に なぜに…
私の体を 真っ二つ ビリビリ引き裂き
千切れんばかり 引っ張ろうとするか…
プカプカ…ぷかぷか…
謎だらけの 浮く生き物
鍵を 解放したなら
難解パズルも 解けるのだが
呼吸が止まるのは 阻止する
バタバタ…ばたばた…
あと 余命三時間
『生きている、芸術が、歩く』
其だけは 決して 変わらない
私の 全ての幸いを持って願う
神様… 燦々たる涅槃にて
どうか この か弱き 健気な
純粋を超えた魂に 大いなる祝福を…
いつか また 空を飛べる
翼を 生やしてみせん
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