心感デッサン

心感デッサン2020.3.8

-疲眠-

火鉢が 暮れ空を燃やしている
 どうどう と 
紅き 雲溜まり

黒き自然の網目から 真っ赤な眼が
ひとつ   ビカッと光り 
ギロリ 睨んだ

数百年の 染みを経て 
白き ご立派なお蔵は 甘味処 
寄りかかる 切り株 沈黙す

目眩く 防御から 鼻っ面を出し
 乏しい足跡 へばりつく
邪魔な声は無かった

薄青に ピンクの円盤出現
 半銀盤は 縁を 黄金に煌めかせ
見えぬ恩恵を受けん

凍てつく囲んだ指の輪に
 ちろちろ 生ける小さき
魂の尾が揺れて

行き先 封じられた 我が物顔の生き物
 獅子の舞 其如く
ガウガウと わめき散らす

亡き祖母の 面影 あの頃と全く同じ
 湯飲みを前に 懐かしく思い出話
蘇り 暫し 涙に熟れん

『疲眠 暁を 覚えず』

日が昇れば 茶色に負け
 うずくまり ハアハアと
肩で呼吸をし 帯を締め直すが

張りつめすぎた 透明の弦は
 窓を開けても 微動だにせず
ヒュルヒュルとも 鳴かぬので

檜の桶は 渋みを増して
 もう幾度とも 水を 吸い込んだ
其処には 只 凝視あり

1日 目は潰れて 突風は 塀を越え
 隙間から 押し寄せる
トントン 滴は 右上に

原因は 最早 どうでもいいのだ
 瞬間 貴方と共に 其処にあれば

私達にとって 遥か銀河を越え
 宇宙塵に成り得る事とは

恐るるものなど 何もなく
 
むしろ『幸福』なのです 

art chacrol and peam gllary

絵も詩も芸術の全てとして向かいます

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