心感デッサン
心感デッサン
2020.6.19
-雨心-
蒼白の 仮面を付けし 心中を
呼び込む
此の 日々の 雨時期に
最期まで 『我は此処ぞ』と
盛大に 鳴かん ウグイスの子よ
旅立ち前の 足跡 遺す
hydrangea
眼にて 散らばれ
戯れし 両手拡げて 多雨を待つ者
曇天すら 歓迎す
ある 種 グラフを ぐにゃり 描いて
熱く また 痛い 風を 飲んでは
子々孫々 歩み行くが
ミミズの 声は 誰ぞ 聴く
仲良い 蝸牛の 小さき 鼓動を
去りぬ 宇宙の 秒針に委ね
門出 と 黄泉への 静寂なる
微かな 生命の 燐灯 を
わたくしは 想ふのだ
蟻を 包み込む 無数の 水滴玉
打たれし 跳ね返す 其の強さよ
わたくしは どんなに 美しい 傘よりも お前の 姿 こそが 凛と 立派に
此の心 震い立たせられる
電信柱の 枯れた唸りは 止み
いよいよ 深青に 沸き出でし 真っ白な 連れ来る 雷雲に
そらぞらしい 表情で うな垂れん
三つの 分かれし 線を
ひとつ に 束ねる 我が心象
此処から 孤高へと
揺るぎなき 心感 いざ
『終わり、また、始まらん』
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