心感デッサン
心感デッサン
2020.8.4
淡黒に 千切れた 斑 白き 雲群
此の 瞳孔 全てに 広がり
一体 と 成って 吸い込まれ
熱が 覚めぬ 風は
遅い 泣き止んだ
夏色の 顔に
やっと 破りし 脱け殻の 声と
宵に 鳴く 秋虫を 乗せ
自然 現今の 姿 印す
わたくしは 如何に
自分を 正常に 保つ為
沢山の 薬と 酒 醤油を
喰らひ 我が身 床に 伏す
電灯に 一層 光り
ハラハラと 舞い落ちる
自らの 命を 発白させし 羽虫らよ
初めて 視ん 日射 浴びて
瞬時 頭部を 潰され
朽ちて 干からびん 蝉の子よ
お前たちも 又 わたくしの
病みし 心身 同様
脆く 儚い 宿命だと 思ふのか
いつもの 場所に 必ず 居た
緑金の 渡り鳥 も
遥か 北へと 向かったろう
喉は hyuu hyuu と
妙な 音を 立てて 呼吸を 止めぬ
生命が 『死にたひ』と
また、『生きたひ』と 叫んでいる
此の 聴こえぬ 声が
幾重にも 木霊する 世界にて
わたくしは
決して 一人の 幸いを
願っては いけない
芽吹き 歩み 散り往くもの
全てに
神の 慈光よ 降りしきれ…
『此、我が 願ひ成り』
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