心感デッサン
浮上 していた 無数の 塵は
ヒビいる 渇れし 大地に
バシャバシャ 叩き 弾かん
藤棚の 斜陽は 斑 に
ゆらゆら 土 と 肌 へ
陰影 を 描き 映し
よろよろ 砕ける 力無き 足は
睨戌 洞察 される 心中を 気にかけつつ
何時ぞ 変わらぬ 願 を
神様 へと 託すのだ
我、膵ノ臓 を 病みし
薬は 容赦なく 辛き 異変を 招く
目は 眩み
脳は 溶け
体内の 力を 奪ひ
眠 と 熱
『此の、歪む身の内、こうまでして、何故に まだ、呼吸する事を 強いられるのか…』
世界が 横に 成った 日
大空海 の 一番 底 から
虚ろな わたくしは
偏光 の 波を 視ていた
名も無き 鳥 は 自由に 泳ぎ
無限 の 穏やかな 薄青は
生きとし生けるもの 全『命』に
優しく 又 厳しいが
此の ちっぽけな 掌 から
わたくしの 授かり物を
生み出し 遺さふ と 必死だ
未完成 の 世 に 現れ
いつかは あの
いづこ 流離ひ 流るる 雲に 成りたひ と
魂魄 半ば 朦朧 の 中で
祈るのは
葉よ 艶やかに
虫達よ 懸命に
自然よ 健やかに
幸いを 願ふとは
あらゆる者の
『誠の幸福』を
我々は 訪ねやう
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