心感デッサン
心感デッサン
2019.10.8
闇夜に伸び生く黒き一本の木
borokite houkou
梟の子守唄 星に優しく響く
身を潜めて現るる
ke-n gyao-n
黄金獣の雄叫び山に木霊する
4つの丸い目 キラリ光る
sho sho shojoji ponpoko
狸の親子が 里へ迷いこんで
浅い木枠の雨戸をガタガタ出す
ji ji ji chi chi chi
じめったい隙間にはコウモリ宿る
栗の枝が屋根をなぞれば
hyuru hyuru kasa kasa
白い粉を褪せたとたんに撒き散らし
四季折々 心のカビ臭いフィルムを
掘り起こした
宇宙を生んだ 神様が
舞い降りて 顔を見せる
本当は消えたのだ 息をしている間に
次々泡が弾けていた
シャボン玉は 花火のような
夢や幻をキラキラ咲かせて
いつも 掴めない
何処かに往ってしまうのだ 幼い瞳と同じ
眼にしょぼしょぼする
もくもく燃ゆる杉の葉も
何もかも私を育てた
深い森や山から頂いた宝物
目の前で散るいのち
手の内から生まれるいのち
天の川と星座群がミルクの一滴
身体に心に降りしきる
嗚呼… 風よ 空の彼方より吹く
目映い光の帯びよ
清流よ 川底より深緑の
川魚の群れよ
何百年 何千年の時を経て
金箔の並行を保て
揺すれ 揺すれ 雨雲と白陽を
虹に変えて
こんなにも近くて遠い私に
『待ってるよ』と
涙に薄れた便りを 届けておくれ…
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