心感デッサン
心感デッサン2019.11.28
-凍生-
北へ 微粒子の冷風 幻想曲を
破れヒビいる痛い鼓膜に
堕ちてくる掴み所のなき
重く混ざる天地に沈黙す
ある日の飴色の綿毛の狭めた空間は
波寄せて 一筋一本の光に向かい
天の神様の方角へ
然るべく 求め 放ち吸い込まれる
熱やあえぎはこのことだろふ
細胞群が心の暗闇に語り
それは プロペラとなり
こんな薄き晴れた日に散らばれ
日々音は変わらず 訪ねるが
葉は静かに離れ
摂理を飲み込み
当たり前のよふにやっている
寂しい考えの闇夜は それを掻き消す程の 幸いの為に
我を忘れ 背中に足を乗せ 月は慈悲の顔さえ見せぬのだ
東では白目を剥き出し 火花を散らす
ぶくぶくと沈む全て
私は 全幸福を一欠片ずつ
もぎ取り 我が身塵になっても構わぬ
りんごは 本体論を示す
景色は目の当たりにする現象で
明滅する同心になるには
我が一歩を悩み考えねばならない
また何億年 過ぎ去れば
霊感に頼らなければ
引き起こした悲劇、自然が嘆く声を
知るよしもない
私はこんなにも幸せならば
鉄砲玉を乱射する暗闇に
毎晩頭を掻き乱し
何処にも居場所がない人へ
救済する術を 知ったならば
何重にも分身された身を寄せて
屋上や線路から
放たれるよふに包みませう
季節は心象を上げては落とし
手に銀の小さな輪がひとつ
凍てつく風は四方から侘しさを
光らせ 匂いさえ奪うから
電信柱はヒュルヒュル寒い寒いと哭く
液体に溶け入る寸前
真意を赤裸々に吐き出させる
眠いのを呪いで汚され
ami mon kalappu
そうだ 透き通って消えていく
息が止む想定がつかないが
幻聴を幻覚を色彩に変えて
病を先頭から匿い
燃やせ 魂のきしむ音色
側に在れば バランスを保てる 唄え 叫べ 聴こえようか
生き物の無下な偏西風
青き 未知な 流るる祈りを
我 誰でもなき ほんとうを願おう…
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