心感デッサン
心感デッサン
2020.2.13
-みかん-
偽りの満月が 呼び覚ます明朝
瞼の隙間から 碧の日時計が挨拶
正しい矢印に 目星を付けて
頭上の発信 ピリピリ指図に従う
無駄な方向に 同じ羽を広げて
悪寒も 馴染みになった 空っ風
SOSも 硝子に滴る 真面目な跡形
ほどけて笑う阿弥陀クジ
『ほんとうの幸せ』
呑み込まれて 悟った答え
みかんを 撫でれば ワンと鳴く
深い記憶 キラキラ 1億回繰り返し
正義の泥棒になり 身を隠す
瞳に写る艶やかな 生き物は
皮に浮いた血管では 一生触れない事実
めがけて狙い打ち 負けじと
10分 立ちはだかり 威嚇を返す
鼓膜に 『ha- ha-』 自力耐久
親が見守る 育ち盛り 竹の子の背比べ
剥けない茶が 初々しい
敢えて 抜け穴すり抜ける
野良猫の知恵を 借りて
不足は 失敗作で 力を養い
ふと見上げれば 一番星 ピカリ
まとわりついた貧乏神 突き破る術
梯子をよろよろ よじ登り
実は 瞬きの現実が 空に溶ける時
私は 『真実の幸福』が
此処に 存在し得ると云うことを
皆に 天にて 伝えたいのだ…
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